お土産
2002年12月3日 早いもので12月を迎えた。ケンタッキーのカーネル・サンダースはサンタクロースの衣裳を身にまとい、ショッピングビルのディスプレイもツリーを模ったものや、リースなどが目立つようになっている。耳に飛び込んで来る音楽もクリスマス・サウンド一色。街並みはスッカリとクリスマスモードに突入しているようだ。
僕の家の近所に名前が付いているかどうかも分からない、小さな用水路(ドブ川!?)がある。そこに架かっている上昭和橋の両サイドにも、いつの間にか水面に対して平行を保った電飾が施されているではないか。豪華とは言い難いのであるが、橋を渡る度、幻想的に浮かび上がる光は心を和やかなものにさせてくれるので、僕の“お気に入りルート”になっている。
夕方、『野球狂4』(関西テレビ)の打ち合わせがあるので、家を出る。既に辺りは暗くなり始めているので“お気に入りルート”を通って、僕は阪急西宮北口駅までノンビリと歩みを進めた。
梅田駅に着き、JR大阪駅までの僅かな距離を歩く。先入観もあるのだろうが、行き交う人々がせわしなく、まるで“THE師走”のエキストラでもあるかのように先を急いでいる。
「こんなノホホンと歩いている僕は“社会不適合者”なんかな?」
「もうサラリーマンには復帰出来へんな(する気もない)」
などと、くだらないことを考えている間に関西テレビのある扇町に到着していた。
関西テレビの8階にある編成部会議室でのどかな打ち合わせが始まる。
“野球狂”な男6人が集まり、ゲスト案、ゲストの出所、全体の流れ、企画、コント…を真剣かつ楽しく(バカバカしく!?)ディスカッション。幾つか大爆笑のネタを披露したいのだが、これはOA時のお楽しみということで今回は御勘弁願いたい。
打ち合わせを終え、真っ直ぐに帰宅。と、なるはずであったが、スポーツバーCBGBにちょこっと立ち寄る。オレゴン州ポートランドへ旅行に行っていた高野好司が店にいるはずだからだ。
CBGBのドアを開けると、真新しいヤンキースのスタジャンが視界に飛び込んで来る。案の定、高野はカウンターでグラスを傾けていた。
「島尻〜、カッコええやろう。タッカン(高野のニックネーム)が買うて来てくれたんやでぇ」
マスターの奥川明が手にしていたのは、アイスホッケーのゴールキーパータイプのキャッチャーマスク。マスクとヘルメットが一体化しているヤツで、これは草野球チーム“CBGBイージーズ”の正捕手・渡辺昭紀が
「僕、形から入るタイプなんでね。MLBのキャッチャーのようなマスクをかぶってみたい」
と、欲しがっていたもの。それを高野がお土産として購入して来たのだ。
「スポーツ店、6件も回ったで」
高野が費やした時間と労力の結果、目の前にあるのは真っ黒でシンプルなデザインが人気のCooper社製のキャッチャーマスク。マジでカッコいいっす! このキャッチャーマスクが今度の試合から使用されるのかと思うと、ワクワクしてしまうのは“野球バカ”だから???
「俺もキャッチャーに転向しようかなぁ」
と、奥川が冗談なのか本気なのか分からないコメントをして、カウンター内でキャッチャーマスクを嬉々としてかぶっている。まるでクリスマスの朝、サンタクロースからのプレゼントを靴下の中から取り出した子供のように。
「物騒な店やなぁ」
「一見の客が入って来たら、ビックリして帰りよんで」
僕らもヤンヤ言いながら、キャッチャーマスクをかぶる順番を待ちわびている。ちょっと時期は早かったが、実に“タッカン・サンタ”は素敵なプレゼントを届けてくれたものだ。
余談ながら、僕が“タッカン・サンタ”から貰ったプレゼントは“アイ・ブラック”という逸品。よくMLBやNFLの選手が、デーゲームで目の下を墨などで黒く塗っているのを見掛ける。あれは別に奇抜なメイクをしている訳ではなく、太陽光を少しでも和らげる役目を果たす古典的手法なのだ。“アイ・ブラック”はその行為を簡易化するアイテム。リップスティックと同じような形状で、手も汚さずに簡単に塗れるというコンセプトで売っていたのだと言う。
「島尻、次の試合は塗って来るんやで。絶対に似合うから」
「はい、分かっていますよ。へぇ〜、Franklin社製なんやぁ」
Franklin社とはバッティング・グローブ(革手袋)で有名な会社。僕のミーハー心(野球道具オタク心とも呼ぶ)に火が点いたのは言うまでもない。
この日記を書く前にシャワーを浴びた。当然、その前に鏡の前で“アイ・ブラック”を手に取る僕。
「おっ、ホンマに似合うやんか。ええ感じやわ」
一人で悦に浸っていたのだが、他人からは単なる“極悪プロレスラー”にしか見えないかも知れない…。それは面構えのせいか? 体格のせいか? 次の試合で、チームメイトの判断に委ねようと思う。
色彩感覚に欠けたインディアンとだけは絶対に呼んでくれるなっ!
僕の家の近所に名前が付いているかどうかも分からない、小さな用水路(ドブ川!?)がある。そこに架かっている上昭和橋の両サイドにも、いつの間にか水面に対して平行を保った電飾が施されているではないか。豪華とは言い難いのであるが、橋を渡る度、幻想的に浮かび上がる光は心を和やかなものにさせてくれるので、僕の“お気に入りルート”になっている。
夕方、『野球狂4』(関西テレビ)の打ち合わせがあるので、家を出る。既に辺りは暗くなり始めているので“お気に入りルート”を通って、僕は阪急西宮北口駅までノンビリと歩みを進めた。
梅田駅に着き、JR大阪駅までの僅かな距離を歩く。先入観もあるのだろうが、行き交う人々がせわしなく、まるで“THE師走”のエキストラでもあるかのように先を急いでいる。
「こんなノホホンと歩いている僕は“社会不適合者”なんかな?」
「もうサラリーマンには復帰出来へんな(する気もない)」
などと、くだらないことを考えている間に関西テレビのある扇町に到着していた。
関西テレビの8階にある編成部会議室でのどかな打ち合わせが始まる。
“野球狂”な男6人が集まり、ゲスト案、ゲストの出所、全体の流れ、企画、コント…を真剣かつ楽しく(バカバカしく!?)ディスカッション。幾つか大爆笑のネタを披露したいのだが、これはOA時のお楽しみということで今回は御勘弁願いたい。
打ち合わせを終え、真っ直ぐに帰宅。と、なるはずであったが、スポーツバーCBGBにちょこっと立ち寄る。オレゴン州ポートランドへ旅行に行っていた高野好司が店にいるはずだからだ。
CBGBのドアを開けると、真新しいヤンキースのスタジャンが視界に飛び込んで来る。案の定、高野はカウンターでグラスを傾けていた。
「島尻〜、カッコええやろう。タッカン(高野のニックネーム)が買うて来てくれたんやでぇ」
マスターの奥川明が手にしていたのは、アイスホッケーのゴールキーパータイプのキャッチャーマスク。マスクとヘルメットが一体化しているヤツで、これは草野球チーム“CBGBイージーズ”の正捕手・渡辺昭紀が
「僕、形から入るタイプなんでね。MLBのキャッチャーのようなマスクをかぶってみたい」
と、欲しがっていたもの。それを高野がお土産として購入して来たのだ。
「スポーツ店、6件も回ったで」
高野が費やした時間と労力の結果、目の前にあるのは真っ黒でシンプルなデザインが人気のCooper社製のキャッチャーマスク。マジでカッコいいっす! このキャッチャーマスクが今度の試合から使用されるのかと思うと、ワクワクしてしまうのは“野球バカ”だから???
「俺もキャッチャーに転向しようかなぁ」
と、奥川が冗談なのか本気なのか分からないコメントをして、カウンター内でキャッチャーマスクを嬉々としてかぶっている。まるでクリスマスの朝、サンタクロースからのプレゼントを靴下の中から取り出した子供のように。
「物騒な店やなぁ」
「一見の客が入って来たら、ビックリして帰りよんで」
僕らもヤンヤ言いながら、キャッチャーマスクをかぶる順番を待ちわびている。ちょっと時期は早かったが、実に“タッカン・サンタ”は素敵なプレゼントを届けてくれたものだ。
余談ながら、僕が“タッカン・サンタ”から貰ったプレゼントは“アイ・ブラック”という逸品。よくMLBやNFLの選手が、デーゲームで目の下を墨などで黒く塗っているのを見掛ける。あれは別に奇抜なメイクをしている訳ではなく、太陽光を少しでも和らげる役目を果たす古典的手法なのだ。“アイ・ブラック”はその行為を簡易化するアイテム。リップスティックと同じような形状で、手も汚さずに簡単に塗れるというコンセプトで売っていたのだと言う。
「島尻、次の試合は塗って来るんやで。絶対に似合うから」
「はい、分かっていますよ。へぇ〜、Franklin社製なんやぁ」
Franklin社とはバッティング・グローブ(革手袋)で有名な会社。僕のミーハー心(野球道具オタク心とも呼ぶ)に火が点いたのは言うまでもない。
この日記を書く前にシャワーを浴びた。当然、その前に鏡の前で“アイ・ブラック”を手に取る僕。
「おっ、ホンマに似合うやんか。ええ感じやわ」
一人で悦に浸っていたのだが、他人からは単なる“極悪プロレスラー”にしか見えないかも知れない…。それは面構えのせいか? 体格のせいか? 次の試合で、チームメイトの判断に委ねようと思う。
色彩感覚に欠けたインディアンとだけは絶対に呼んでくれるなっ!
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