プレーオフ制

2003年1月18日
「島尻さんはどこのチーム(プロ野球)が好きなんですか?」
 そのような質問を受けることが多い。って、どこかでも使ったことがある書き出しやなぁ…(苦笑)。
 現在、基本的にチームの好き嫌いはなし。子供の頃は、ファイターズとカープが好きであったのであるが、幸か不幸か試合結果で一喜一憂するような経験はなし。要するに、野球が好きなだけ。単なる野球好きの男なのだ。

 決して筋金入りのあまのじゃく、ヘソ曲がりではないのだけれども、いつからかセ・リーグ偏重である日本球界の風潮には嫌気が差していた。幼少時から、水島新司の『あぶさん』を愛読書(この漫画のせいで“酒飲み”になりました!???)にしていた影響も大きいのかも知れない。また、パ・リーグの選手の名前や略歴などを知っていることで、優越感に浸っている珍妙な男でもあった(ある???)。

“人気のセ、実力のパ”と、言われていた時代が懐かしい。
 ここ数年、ドラフト制度の変遷(逆指名権、自由獲得枠)、FAの確立などから、セ・リーグへの人材流出が顕著。“人気のセ、実力もセ”という、根っからの“パ党”としては何とも物悲しい時代を迎えてしまった。ホンマ、辛かったなぁ…。昨年の日本シリーズ。4タテを食らってしまうなんて(T_T) しかも、シーズンの観客動員数は下降線をたどる一方…。


 1月16日、この問題の解決に直結するとは思えないが、リーグ活性化の一つとして、パ・リーグが新たな具体策を発表した。
《04年シーズンから プレーオフ制導入を検討》
 まず、シーズン2位チームと、3位チームで3戦先勝(5試合制)のプレーオフを実施。そして、勝利したチームが、シーズン1位チームと、これまた3戦先勝(5試合制)のプレーオフをする。このプレーオフを制したチームがパ・リーグのチャンピオンチームとして、日本シリーズにコマを進めるという図式だ。2位チーム、3位チームが、メジャーリーグのワールドシリーズ出場を決めるワイルドカードだと思って貰えば分かり易いのではないか。

 パ・リーグは73〜82年までの10年間、シーズンを前期、後期に分ける2シーズン制を採用。前期優勝チームと、後期優勝チームが3戦先勝(5試合制)のプレーオフを行なっていた。だが、僕は73年生まれなので、このプレーオフ制がほとんど記憶にとどめられていない。辛うじて、82年のライオンズ(前期優勝)−ファイターズ(後期優勝)で、当時、ファイターズのリリーフエースであった優勝請負人・江夏豊投手がライオンズの執拗な“バント攻め”に苦しんでいたのを覚えているくらいだ。
 83年からは1シーズン制になる。但し、勝率の上位2チームが5ゲーム差以内の場合、プレーオフを実施。しかし、これは1度も実現することなく、現行のセ・リーグ同様の1シーズン制に落ち着いたのである。

 このプレーオフ制の魅力はシーズン3位のチームにもリーグ優勝の可能性が出て来ること。必然的に、これまでは消化試合の感もあった後半戦に突入しても、熾烈な攻防が繰り広げられるのは必至。ファンの目も集まり、自然と、球場に足を運ぶ契機になるだろう。また、実際にプレーをする選手達も、これまでになかった緊張感を持つに違いない。ファンを一層に魅き付ける要因になるような気がするし、短期決戦ならではのドラマチックなシーンも生まれるだろう。
 が、その反面、シーズンをブッチ切って1位チームになった価値が希薄になってしまう恐れや、選手の疲労・負担増、セ・リーグとの制度較差が浮き彫りになってしまう面も持ち併せている。しかし、パ・リーグの各監督はプレーオフ制に大きな理解を示しているらしい。プレーオフ制導入はパ・リーグの新たな一歩と、なるのだろうか?


 大学野球のリーグ戦などは例外として、日本の野球は基本的にトーナメントを勝ち抜くことが基本。そのような土壌で育まれて来たのだ。指揮官の采配や戦略、選手達のプレーで、日本野球の本質が如実に表れるはずだ。ゴッツイ楽しみである。
 ただ、シーズン中に
「3位までに入れば良いや」
 というような戦いだけは観たくない。でも、それもありなんかな? ルールに則っているのやから。まぁ、“机上の空論”では推し量れない。とにかく実施することに意味がある。

 野球がもっと面白くなるように。さぁ、頑張るのだっ!パ・リーグ!!
 プレーオフ制の導入で大逆襲なるか!?

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

日記内を検索