安芸キャンプ#2

2003年2月16日
 書きたいことが多すぎる。でも、一気に吐き出さずに、引き出しにしまっておくことにしよう!?

 タイガースの紅白戦、予想していた以上に激しい競争意識を感じることが出来た。
 正遊撃手争い、人材豊富な投手陣…などなど。その中で最も顕著であったのだが、外野手の熾烈なレギュラー奪取を目指す赤星憲彦外野手と濱中おさむ外野手。
 紅組の先頭打者・赤星はルーキー左腕・中村泰広から、差し込まれながらも、しぶとく中堅前へ落とす。そして、すかさず二盗を決め、八木裕のバットを折りながら放たれた左翼前ヒットで先制点となるホームベースを踏む。“赤星らしさ”を発揮した形だ。
 かたや濱中は、腕の振れていない(カットボールを試投?)安藤優也投手の不安定な立ち上がりを攻める白組の四番打者。片岡篤史内野手の同点に追い付く中堅犠飛の直後、仰角40°の打球を中堅後方に放つ。ただ、やや抜かれた球(多分、カットボール)にタイミングがズレたのか?もう一伸びすることなく、ライバル・赤星のグラブの中へ。だが、三塁走者・藤本敦士内野手がタッチアップで生還するには充分の当たり。四番打者としての最低限の責務を果たし、首脳陣にアピールした。

 その後、試合の流れの中では、赤星に分があったように思える。
 2回裏、一死で三塁走者に新加入の野口寿浩捕手を置いて、藤本の一打は中堅を守る赤星のところへ飛ぶ。最短距離で落下点に入り、捕球後は素早い動作で矢のような返球。二塁手・秀太内野手を中継に挟み、野口の本進を見事に阻んだ。
 また、3回裏にも片岡の痛烈なライナー性の打球を背走。そして、頭上を超えるかと思われた打球を振り向きざまに好捕する。ルーキーイヤーに出場したフレッシュオールスター(東京ドーム)で見せたプレーのようであった。
「ああいうプレーが投手は一番嬉しいはずや。ホンマに助かるもんなぁ」
 そのような声が、埋め尽くされたスタンドのあちこちで挙がっていた次第。
 残念ながら、今日、守備の見せ場はなかった濱中。紅白戦中は長嶋清幸守備走塁コーチから、再三、ポジショニングの指示を受けていたが、連日の特守に励む姿からは
「絶対に負けたくないっ!」
 という気持ちは存分に伝わって来る。
 まだまだ、結論は出ないだろうが…。赤星、濱中を筆頭にした、激しいチーム内での競争は、確実にタイガースというチームの底力を押し上げていることを実感した。

 あと、個人的にはテスト入団した石毛博史投手が気になった。
 白組の2番手としてマウンドに上がり、3回 被安打5 失点2。八木にツーラン本塁打を浴び、敗戦投手にこそなってしまったが、実に丁寧なピッチングをしているように、僕の目には映った。
 かつての力強い速球は陰を潜めていたけれども、2種類のカーブとスライダーを織り交ぜ、ストライク先行。内角、外角にもハッキリと、投げ分けるコントロールも光った。また、石毛は効果的なフォークボールも持っているので、投手有利のボールカウントでは幅も広がる。偶然、隣に座っていた“マユミ姉さん”こと土井麻由実(タイガースアイ・リポーター)を相手に、
「石毛、悪くないですよ」
 と、僕は力説していたくらいである。
 尚、
「八木は前の球(2−1からアウトローのストレートを見逃し)で三振やからな(笑)。まぁ、その後に打てるのも八木の凄さやけど。結果はああなったが、石毛は内容のある投球をしていたよ。頑張って欲しいな。期待しとるよ」
 グラウンドを立ち去る時、星野仙一監督も語っていたことやしね。

 野球に限らず、スポーツの世界では結果(最終的には)が重要視される。でも、結果だけで見極めない観点もあるのだ。だから、面白い。


 それにしても、高知市内のホテルへ帰る際の大渋滞は辛かった…。まぁ、安芸にあれだけの人間が集まれば、必然的にそうなってしまうに決まっているわなぁ。
 地元住民の方が、家の2階の窓から、物珍し気に車の長〜い列を眺めていた。きっと日常生活では信じられへん光景やったんやろうな。

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