新天地(改訂版)

2003年5月7日
 今シーズン、ライオンズからスワローズへトレード移籍した鈴木健内野手。
 当初、新外国人のトッド・ベッツ内野手の控え、代打の切り札的要素が強い鈴木であったが、三塁手の岩村明憲内野手が開幕戦で戦線離脱。度会博文内野手や城石憲之内野手らのスーパーサブ的存在の選手が多い中、キャンプ時からの好調で出場機会を得て、好成績を残している。昨日の試合(ジャイアンツ戦、神宮)でも、プロ入り通算150号本塁打を含む4打数4安打4打点2得点の大活躍であった。

 余談ながら、僕は
「ライオンズは大成(?木、内野手)や鈴木健を飼い殺しにするつもりなんかな」
 と、親しい専門紙の編集者に漏らしていた。そして、
「大成はベイスターズ、鈴木健はスワローズにでも志願トレードしたらええのに」
 勝手なことをのたまっていた次第。

 まぁ、?木はライオンズにとどまったまま。開幕こそ二軍であったけれども、一軍に復帰してからはチームに貢献している。また、僕の予想通りに!?鈴木も決して志願のトレードではなかった。

「見返してやる。出さなきゃ良かったと思わせるくらい頑張りたい」
 このような発言をよく耳にする。大事な心構えであるとは思うのだけれども、公言することは個人的にあまり好きではない。
 確かに、日本のトレードには暗いイメージが付きまとう。以前程ではないにしろ。トレードの当事者が心のどこかに“出された”とか“不要”みたい嫌悪感に近い気持ちを抱くからであろう。でも、モノは考えようだ。これまでの日本プロ野球の歴史においても、トレードが契機となって飛躍した選手、復活した選手は非常に多い。

 新天地は気分が良い。プロ野球選手のトレードと比べたら申し訳ないが、僕自身、サラリーマン時代に異動も経験しているし、引っ越しも数多くしている。そして、その度に新しい環境や人間関係に刺激を受けると言うか、
「頑張らにゃアカンな。力を見せたるわ」
 という新鮮な気持ちになり、身も心も活動的になる。それなりの結果も出るものだ。
 僕がプロ野球選手ならば、喜んでトレードを受諾するやろうなぁ。色々なユニフォームに袖を通すのも楽しみやし(笑)。←くだらん理由だ…。


 ペナントレース開幕後、4月末にタイガース⇔マリーンズで橋本武広投手(タイガース→マリーンズ)吉田篤史投手(マリーンズ→タイガース)のトレードが成立。プロ野球のトレード期限は6月末日まで。
 新天地に乞われる選手はどれくらいおるんやろう?って、書いている途端に高波文一外野手がタイガースからライオンズに金銭トレード決定。


 本日5月7日発売
『週刊ベースボール』(ベースボールマガジン社)
 ヒューマンドキュメント夢追人
《この一球に想いを込めて》岡本晃投手/バファローズ
 を寄稿致しました。
 機会がございましたら、御高覧下さい。

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