生え抜き選手
2003年5月8日 2年前、まだ東京に住んでいた時にイースタンリーグをよく観に行っていた。
西武第2球場、ヤクルト戸田球場、ロッテ浦和球場、横須賀スタジアム、ファイターズ鎌ヶ谷タウン、読売ジャイアンツ球場。どこの球場にも思い出がある。ただ、鎌ヶ谷はひたすら遠かったなぁ…梨の香りに包まれていたのは良かったけれども。
ヤクルト戸田球場、ロッテ浦和球場はアクセスが良かったのと、駐車場の心配をしなくて良かったので、頻繁に足を運んだものである。若手の奮闘を観ることが出来るのは勿論、一軍のローテーション投手がプルペンで調整をしていたり、懸命に故障者がリハビリに励んでいた。
特に、ロッテ浦和球場の室内練習場にて、石井浩郎内野手(当時マリーンズ、現野球評論家)が鬼気迫る形相で打撃練習に取り組んでいた姿は忘れることが出来ない。
現在、故障者続出で“野戦病院”と化したジャイアンツ。スターティングラインアップにはこれまで聞き慣れなかった名前が並ぶ。
97年秋ドラフト3位・山田真介外野手もそのうちの1人かも知れない。
上宮高時代、山田は投手をしていた。甲子園出場経験もあるが、プロ入り後は非凡な打撃センスと俊足を買われて、野手に転向。僕が山田を最初に観たのは、ようやく野手としてサマになって来た頃である。
ロッテ浦和球場であったと思う。試合前に、某球団の編成から
「ジャイアンツの福井(敬治、内野手)ってのは良いぞぉ。パンチ力がある大型遊撃手。そのうち一軍にも出て来るはず。出て来ないようだったら、ウチが欲しいくらいだよ」
という耳寄りな情報を得ていたので、福井に注目していた。
事実、福井はこの試合でも試合を決める本塁打を放つ。ロッテ浦和球場の左翼後方を通っている東北新幹線の線路まで届きそうな特大弾。(実際は不可能だろうけれども…)それから数週間後、福井は某球団編成の言葉通りに一軍へ昇格する。そして、プロ入り7年目の苦労人というような触れ込みで活躍したことは野球ファンならば覚えているはず。僕も無意味に嬉しかったものだ。
でも、正直な話し、福井よりも心を奪われたのが山田であった。安打は1本、打ったかどうか。四球で2回程、出塁したのでは。ただ、打席での雰囲気があり、スリムで公称178?の体格以上に大きく映った。さらに出塁した時や中堅の守備でのスピードが魅力的だった。
「山田も良いよ、絶対に。楽しみやなぁ」
僕は山田にツバを付けた。ある媒体で紹介してしまったくらい。
プロ野球選手に限らず、野球選手が出場機会を得るのは主力選手の故障を埋める場合が大半である。その与えられたチャンスを自身の力で掴み取ることで、万年二軍選手、一軍半選手などという立場から脱却するのだ。そういう意味では山田もこれに該当すべく、日々、必死にプレーしているのであろう。
ジャイアンツは“自前で若手を育てるのが下手”、“生え抜き選手が出て来ない”などと、よく言われている。近年のFA制度導入後、大型補強を繰り返したことが、さらに拍車を掛ける。
だけど、斉藤宜之内外野手、鈴木尚広外野手、宮崎一彰外野手らの台頭はそれを打ち消すのに充分。開幕直後、96年秋ドラフト1位・原俊介捕手の“涙の初ヒット”、“プロ入り初本塁打”も記憶に新しい。
ただ、ジャイアンツの主力選手が復帰して来た際。実績と名前だけで簡単にスターティングメンバーに戻れるようだったら…。完全に力量が上回っているのならば構わないんやけれどもね。
今後、ジャイアンツ生え抜き選手の処遇は要チェック。
一昨日の“Nステ”ことニュースステーション(テレビ朝日系列)の冒頭。
「ナイター中継(ジャイアンツ−スワローズ)延長の為に番組を30分繰り下げて、お送り致します。だけど、あんな試合を延長してまでも中継する決断をした人間の気が知れません」
と、久米宏の辛辣かつ皮肉タップリの挨拶で始まった。
僕的には“あんな試合”って、発言は引っ掛かる部分があったけれども…まぁ、久米も2−13という点差だけで試合内容の優劣を判断した訳ではないだろう。そう信じたうえでは頷ける。
僕が敬愛するスポーツライター・石田雄太の『こんなプロ野球が見たい』(学陽書房)でも述べていたのだが、日本のプロ野球中継はおかしなところが多い。そりゃ、他番組やスポンサーの兼ね合いもあるので、完璧なモノを作り上げるのは理想で終わってしまうんやろうけれども。
通常、野球中継が始まるのは19:00前後。大体、試合は3回。早い展開ならば5回に突入している。まず、平気な顔をして、スポーツ中継を途中から視聴者に見せること自体がおかしい。
そして、次に試合が中継予定時間より長引いた場合。ほぼ中継は延長。但し、悲しいかな完全延長ではない。8回の攻防の途中とかで中継が終わるのは当たり前となっている。
最初と最後を見せない。まさに“愚の骨頂”…。Hビデオで“抜き所”だけを楽しむのとは訳が違う。(Hビデオ通に言わせれば、それも“愚の骨頂”かも知れないが…)
久米はそういうことが言いたかったんかなぁ???
西武第2球場、ヤクルト戸田球場、ロッテ浦和球場、横須賀スタジアム、ファイターズ鎌ヶ谷タウン、読売ジャイアンツ球場。どこの球場にも思い出がある。ただ、鎌ヶ谷はひたすら遠かったなぁ…梨の香りに包まれていたのは良かったけれども。
ヤクルト戸田球場、ロッテ浦和球場はアクセスが良かったのと、駐車場の心配をしなくて良かったので、頻繁に足を運んだものである。若手の奮闘を観ることが出来るのは勿論、一軍のローテーション投手がプルペンで調整をしていたり、懸命に故障者がリハビリに励んでいた。
特に、ロッテ浦和球場の室内練習場にて、石井浩郎内野手(当時マリーンズ、現野球評論家)が鬼気迫る形相で打撃練習に取り組んでいた姿は忘れることが出来ない。
現在、故障者続出で“野戦病院”と化したジャイアンツ。スターティングラインアップにはこれまで聞き慣れなかった名前が並ぶ。
97年秋ドラフト3位・山田真介外野手もそのうちの1人かも知れない。
上宮高時代、山田は投手をしていた。甲子園出場経験もあるが、プロ入り後は非凡な打撃センスと俊足を買われて、野手に転向。僕が山田を最初に観たのは、ようやく野手としてサマになって来た頃である。
ロッテ浦和球場であったと思う。試合前に、某球団の編成から
「ジャイアンツの福井(敬治、内野手)ってのは良いぞぉ。パンチ力がある大型遊撃手。そのうち一軍にも出て来るはず。出て来ないようだったら、ウチが欲しいくらいだよ」
という耳寄りな情報を得ていたので、福井に注目していた。
事実、福井はこの試合でも試合を決める本塁打を放つ。ロッテ浦和球場の左翼後方を通っている東北新幹線の線路まで届きそうな特大弾。(実際は不可能だろうけれども…)それから数週間後、福井は某球団編成の言葉通りに一軍へ昇格する。そして、プロ入り7年目の苦労人というような触れ込みで活躍したことは野球ファンならば覚えているはず。僕も無意味に嬉しかったものだ。
でも、正直な話し、福井よりも心を奪われたのが山田であった。安打は1本、打ったかどうか。四球で2回程、出塁したのでは。ただ、打席での雰囲気があり、スリムで公称178?の体格以上に大きく映った。さらに出塁した時や中堅の守備でのスピードが魅力的だった。
「山田も良いよ、絶対に。楽しみやなぁ」
僕は山田にツバを付けた。ある媒体で紹介してしまったくらい。
プロ野球選手に限らず、野球選手が出場機会を得るのは主力選手の故障を埋める場合が大半である。その与えられたチャンスを自身の力で掴み取ることで、万年二軍選手、一軍半選手などという立場から脱却するのだ。そういう意味では山田もこれに該当すべく、日々、必死にプレーしているのであろう。
ジャイアンツは“自前で若手を育てるのが下手”、“生え抜き選手が出て来ない”などと、よく言われている。近年のFA制度導入後、大型補強を繰り返したことが、さらに拍車を掛ける。
だけど、斉藤宜之内外野手、鈴木尚広外野手、宮崎一彰外野手らの台頭はそれを打ち消すのに充分。開幕直後、96年秋ドラフト1位・原俊介捕手の“涙の初ヒット”、“プロ入り初本塁打”も記憶に新しい。
ただ、ジャイアンツの主力選手が復帰して来た際。実績と名前だけで簡単にスターティングメンバーに戻れるようだったら…。完全に力量が上回っているのならば構わないんやけれどもね。
今後、ジャイアンツ生え抜き選手の処遇は要チェック。
一昨日の“Nステ”ことニュースステーション(テレビ朝日系列)の冒頭。
「ナイター中継(ジャイアンツ−スワローズ)延長の為に番組を30分繰り下げて、お送り致します。だけど、あんな試合を延長してまでも中継する決断をした人間の気が知れません」
と、久米宏の辛辣かつ皮肉タップリの挨拶で始まった。
僕的には“あんな試合”って、発言は引っ掛かる部分があったけれども…まぁ、久米も2−13という点差だけで試合内容の優劣を判断した訳ではないだろう。そう信じたうえでは頷ける。
僕が敬愛するスポーツライター・石田雄太の『こんなプロ野球が見たい』(学陽書房)でも述べていたのだが、日本のプロ野球中継はおかしなところが多い。そりゃ、他番組やスポンサーの兼ね合いもあるので、完璧なモノを作り上げるのは理想で終わってしまうんやろうけれども。
通常、野球中継が始まるのは19:00前後。大体、試合は3回。早い展開ならば5回に突入している。まず、平気な顔をして、スポーツ中継を途中から視聴者に見せること自体がおかしい。
そして、次に試合が中継予定時間より長引いた場合。ほぼ中継は延長。但し、悲しいかな完全延長ではない。8回の攻防の途中とかで中継が終わるのは当たり前となっている。
最初と最後を見せない。まさに“愚の骨頂”…。Hビデオで“抜き所”だけを楽しむのとは訳が違う。(Hビデオ通に言わせれば、それも“愚の骨頂”かも知れないが…)
久米はそういうことが言いたかったんかなぁ???
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