“意地”と“底力”

2003年6月24日
※成績は6月22日終了時

 意外に、スポーツ新聞の打撃成績、投手成績に目を通すのには時間を要する。
 まぁ、たいして賢い頭ではないので、細かいデータ(数字)はほとんど頭に入っていないのだけれども(苦笑)。

 今シーズン、セ・リーグの打者(規定打席到達者)の打率が高い。.3027の藤本敦士内野手(タイガース)が打撃成績17位までが3割到達者という状況である。
 尚、パ・リーグは.304同8位の松中信彦内野手(ホークス)までが3割到達者。単純に、セ・リーグには、パ・リーグの倍以上の3割打者がいることになる。

 セ・リーグの22位に緒方孝市外野手(カープ)の名前を見付けた。打率は.272だ。
 緒方は34歳のベテラン選手。右打者でアベレージも残せて、長打力も魅力。また、盗塁王(95〜97年)にも3度輝いている。しかし、ここ数年はチーム同僚の前田智徳外野手同様、故障に泣かされ続けており…現在は常時、試合に出場こそしているけれども、全盛時のような姿ではない。
 今シーズン序盤、緒方は最悪のスタートを切っていた。打撃成績の一番下が定位置。打率は、俗に言う“身長にも届かない”(.180前後)どころか1割台前半をウロウロしていた時期が長かった。と、僕は記憶している。

※調べてみると、4月23日現在.149で38位(最下位)、5月22日現在.234で31位

 それが、僅か2ヶ月足らずで…ジリジリと、.272まで押し上げているではないか。
 残念ながら、カープ自体が波に乗り切れていないチーム状態。貢献打とかも考慮しなければならないが(ちなみに不調時から、緒方は通常打率よりも得点圏打率の方が高い)、この打率の伸びは驚異的なものと考えられる。今シーズンより、カープの4番打者を任せられている新井貴浩内野手がズーッと、2割代前半をさまよっていることからも。それが解るのではないか。

 緒方自身、きっと現状に満足はしていないだろう。それでも、レギュラー選手の名に恥じない最低ラインの成績を残すべく奮闘している。豊富な経験などもあるとは思うが、現在の数字は緒方の“意地”であると、僕は感じている次第。

 長い長いペナント・レース。まだ、日程の半分も消化していない。最終的に緒方が残す成績はどんなものになるのだろう?着目点はあまりにも地味かも知れないが、緒方の“底力”を気にして行きたい。
 打撃成績表が載っている紙面を開く時。まず、緒方の名前を探すことになりそうだ。他にも気になる選手はいるけれどもね。

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