関関戦 その?

2003年9月20日
【9月19日】
 関西学生リーグ第3節2試合目は伝統の“関関戦”(関西大4×1関西学院大)。
 新リーグ結成後の82年からの対戦成績は57勝57敗2引分と、全くの五分であったので、関西大が“貯金1”になった。

 試合開始早々、関西大は坂口直樹外野手の右翼越えの3塁打、光岡達郎内野手の適時打で2点を先制。関西学院大のエース・新谷泰隆投手は体のキレに欠ける立ち上がりを攻められた。
 関西大の先発は左腕・増田陽紀投手。低目に球が集まらずに四苦八苦も。
「いつ代えようかな?と。まぁ、ピッチングを知っている子なんでね」
 高岡淳監督が試合後に語ったように、要所は締める投球内容。
 結局、ノラリクラリしながらも128球を投じての完投勝利。被安打10本も、奪三振も10個であった。制球に苦労した印象が強かったが、四死球は0個。失点は内野手の失策が絡んだ後に関西学院大の代打・宮崎に適時打を許した1点のみ。
「完投は出来ても、完封は出来ないんですよ」
 先日、関西大へ取材に行った際に。僕は増田からそのような話しを聴いていたので、
「また完封を逃してもうたなぁ」
 そう言うと、
「そのうち、そのうちですよ。あくまでも完封は結果。試合を作ることが大事ですから」
 と、苦笑いしていた。

 初戦を落としてしまった関西学院大の明るい話題は二つ。
 まずは黒川栄次外野手の心強い守備力。(4回に田辺誠吾内野手と譲り合って、安打になってしまったケースもあったが…)同志社大戦に続いて、満塁の場面で。中堅からの好返球で二塁走者を本塁で封殺。特別、肩が強い訳ではないが、スピードと正確さがある。今後も黒川の守備がチームを救うシーンを何度も観ることが出来るかと思うと楽しみである。

 次に、8回からリーグ戦初登板となった加藤学投手。
 2回を投げて、被安打2本、奪三振1、失点、自責点0という数字を見る限り、ビックリはしないが。ストレートは常時140?前後を計時(最速141?)。また、バランスの良さ、制球力を求める為に、走者がいなくてもセットポジションで投げる投手が多い中。振り被って投げる姿は本格派右腕という印象を植え付けるし、非常に楽しみ。
「まぁ、デビュー戦やから。力相応の投球やった思うわ」
 そのように本荘雅章監督は評したが
「でも、あんなもんちゃうで」
 と、最後に付け加えるのを忘れなかった。


 1試合目の立命館大11×2京都大は、立命館大の打線が爆発(計19安打)。
 特に、赤松真人外野手が6打数5安打(新リーグ結成後、個人1試合最多安打タイ)、嶋岡孝太内野手が4打数4安打(盗塁時に内野手と交錯して左膝を痛めて途中交代も、大丈夫のようである)と、大当たり。
 また、得点差が開いたので、立命館大のエース・松村豊司投手は勝利投手の権利を得た5回を投げ切って降板。池添和也投手を挟み、7回よりルーキー・金刃憲人投手が登板する。

(7回裏)
 4番・河原林哲内野手(登録は外野手):空振り三振
 5番・道下直人外野手(登録は投手):投手ゴロ
 6番・谷口賢一捕手:見逃し三振

(8回裏)
 7番・折笠有基外野手(代打):四球
 8番・松岡諭史内野手:死球
 9番・平山祐内野手:左中間2塁打(2失点)
 1番・藤田慎也外野手:見逃し三振
 2番・坂井伸光外野手:中堅前安打
 3番・伊藤慎哉内野手:遊ゴロ併殺打

(9回裏)
 4番・河原林:空振り三振
 5番・道下:見逃し三振
 6番・谷口:見逃し三振

 といった投球内容。8回裏は少し乱れたようだが、先輩捕手への若干の遠慮。そして、直前の初打席で左中間にタイムリー3塁打を放っていて一呼吸置けなかったのもあったのかも知れない。
「周囲からは『ゆっくり入れ』って、言われていたんですけどね。ちょっと投げ急いでしまった」
 というのが、試合後の反省の弁であった。
 ちなみに最速は138?。まぁ、阪神甲子園球場のスピードガンは左投手に厳しいという噂もあるので、140?は出ていたかな!???あと、パームボールが活きていたように感じた。

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