“涙のシーン”との接し方
2005年11月29日コメント (1)
【写真】
第32回社会人日本選手権大会(大阪ドーム)
準々決勝でホンダに敗れ、
ダグアウト裏で長い間、跪き号泣する
二葉祐貴捕手(トヨタ自動車)
***************
えーっ、予定と書いておきながら書いていませんでしたので。
この11月は
関西地区代表決定戦(大学野球)
→明治神宮大会(高校・大学の部)
→大学生・社会人ドラフト
→日本選手権大会(社会人野球)
という流れで、とてもハードであったけれども、中身が濃い素晴らしい期間であった。
こういう貴重な経験をモノカキとしての活動に活かしたい。そのように強く思っている次第である。
***************
この1ヶ月。
実に多くの“涙のシーン”に遭遇した。
どれも深い意味がある涙で、勝負の厳しさとか各々の野球に懸けている想いを改めて思い知る。だけど、まだまだ未熟な僕はその“涙のシーン”にどうやって接して良いか分からないのであった。
***************
明治神宮大会(大学の部)での近畿大−九州産業大の試合終了後。
九州産業大にサヨナラ負けを喫した近畿大ナインの大半が涙を流していた。
森川欽太外野手が、大隣憲司投手が…。
特に小瀬浩之外野手が1時間くらい嗚咽を上げながら、頭を抱えていた姿は今でも僕の頭の中から消えることがない。
***************
神宮球場の外で、近畿大の主務・阪上忠士と会う。
実は僕と阪上の間ではある“不敗神話”たるジンクスがあったのだが、それはこの日で崩壊した。
「ゴメンなぁ、ついに崩壊してもうたね」
僕は阪上に出来るだけ明るく話し掛け、“4年間お疲れ様”の意を込めて握手を求めた。すると、阪上は僕の右手を両手で握り返して来て、いきなり泣き崩れて来たのである。そして、
「スミマセン…本当に長い間、ありがとうございました」
恐らく、阪上はそう言ったのであろう。声にならない声だった。そのことに僕は驚きながらも、何か阪上に励ましの言葉を掛けたいと思う…でも、言葉が口から出て来ないのである。ただ、左手で阪上の背中をポンポンと軽く叩いてやることしか出来なかった。
***************
僕がこのようなことがあったとスポーツ報道に携わっているある人間にメールで送ったら
《私もどのように接して良いか分からないんです》
という返信があった。
う〜ん…もしかしたら、理想的な“涙のシーン”との接し方があるのかも知れない。ただ、現時点でそれを追求することないんかなぁ。
あくまでも取材者の身であるから共に号泣してはアカンやろうし、必要以上に深入りしてもならない。そう、そうのような場で敢えて饒舌であることはない。
今回の僕の“涙のシーン”との接し方は間違っていなかった。今はそう信じておくことにしよう。
第32回社会人日本選手権大会(大阪ドーム)
準々決勝でホンダに敗れ、
ダグアウト裏で長い間、跪き号泣する
二葉祐貴捕手(トヨタ自動車)
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えーっ、予定と書いておきながら書いていませんでしたので。
この11月は
関西地区代表決定戦(大学野球)
→明治神宮大会(高校・大学の部)
→大学生・社会人ドラフト
→日本選手権大会(社会人野球)
という流れで、とてもハードであったけれども、中身が濃い素晴らしい期間であった。
こういう貴重な経験をモノカキとしての活動に活かしたい。そのように強く思っている次第である。
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この1ヶ月。
実に多くの“涙のシーン”に遭遇した。
どれも深い意味がある涙で、勝負の厳しさとか各々の野球に懸けている想いを改めて思い知る。だけど、まだまだ未熟な僕はその“涙のシーン”にどうやって接して良いか分からないのであった。
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明治神宮大会(大学の部)での近畿大−九州産業大の試合終了後。
九州産業大にサヨナラ負けを喫した近畿大ナインの大半が涙を流していた。
森川欽太外野手が、大隣憲司投手が…。
特に小瀬浩之外野手が1時間くらい嗚咽を上げながら、頭を抱えていた姿は今でも僕の頭の中から消えることがない。
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神宮球場の外で、近畿大の主務・阪上忠士と会う。
実は僕と阪上の間ではある“不敗神話”たるジンクスがあったのだが、それはこの日で崩壊した。
「ゴメンなぁ、ついに崩壊してもうたね」
僕は阪上に出来るだけ明るく話し掛け、“4年間お疲れ様”の意を込めて握手を求めた。すると、阪上は僕の右手を両手で握り返して来て、いきなり泣き崩れて来たのである。そして、
「スミマセン…本当に長い間、ありがとうございました」
恐らく、阪上はそう言ったのであろう。声にならない声だった。そのことに僕は驚きながらも、何か阪上に励ましの言葉を掛けたいと思う…でも、言葉が口から出て来ないのである。ただ、左手で阪上の背中をポンポンと軽く叩いてやることしか出来なかった。
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僕がこのようなことがあったとスポーツ報道に携わっているある人間にメールで送ったら
《私もどのように接して良いか分からないんです》
という返信があった。
う〜ん…もしかしたら、理想的な“涙のシーン”との接し方があるのかも知れない。ただ、現時点でそれを追求することないんかなぁ。
あくまでも取材者の身であるから共に号泣してはアカンやろうし、必要以上に深入りしてもならない。そう、そうのような場で敢えて饒舌であることはない。
今回の僕の“涙のシーン”との接し方は間違っていなかった。今はそう信じておくことにしよう。
コメント
これまでほんとにこつこつと、足繁く球場に通ってた姿、
こうやってHPで紹介していることなど
みんなには伝わってるはずなんですよね〜。心が。
人間関係って、手間隙かけてようやく構築できるものじゃないですか。
逆に、壊すことはほんとに簡単にできる。。。
確かに、その瞬間に気の利いたコメントをするのは難しいけど
それまでの姿で、みんなには気の利いた言葉以上のものが伝わってると思うし
それでよかったんじゃないですかね〜?