眼の力

2003年4月21日
 上原浩治投手(ジャイアンツ)が、ドラゴンズ戦でようやく今シーズン初勝利を挙げた。(他の表現を使うのはあまり良くないようなので、素直に書かせて貰う)
 大量援護にも恵まれての完投勝利であったが、どうも気になってしまう。それは、技術論うんぬんではなく、上原の眼が輝いていないように見えたからである。

 現在、ジャイアンツの投手コーチ・斎藤雅樹は“90年代最高のエース”と呼ばれるに相応しい、抜群の安定感を誇っていた。しかし、そんな斎藤でも体調、投球内容が優れない時もあった。その一つの目安が斎藤の眼。ドロ〜ンと、澱んでおり、焦点が定まっていない。覇気や生気も感じさせない。まるで、何かに怯えているか、疲れ切っていたかのような印象が強い。
 テレビの画面を通して映る上原の眼も、かつてのそれとダブっていた。僕にはそう見えたのだ。だから、まだ手放しで
「上原はもう大丈夫や!」
 と、両手を挙げて、喜ぶのはどうかと…。

 まぁ、これを機に、本来の小気味良い投球を見せてくれたら。ジャイアンツファンではないけれども、そう思う。


 只今、『週刊ベースボール』(ベースボールマガジン社)《夢追人・岡本晃投手(バファローズ)》を執筆中。今日、明日のうちには仕上げたい。いや、仕上げなければ間に合わない(苦笑)。


>京都産業大・酒井康輔
いつもメール、ありがとう。
“産龍戦”は必ず観に行くので、ヨロシク!
勝村監督にも何卒宜しくお伝え下さい。

>近畿大・古谷純一
同じく、いつもメールをありがとう。
ホンマ、助かっています。
日程が決まったら、申し訳ないけれども…メール下さい。

>中村健太郎
この度はホンマにおめでとう!!
末長くお幸せに。
近々、祝杯を。
 スポーツライターという仕事柄、新聞記事のスクラップを作るという作業は必須であるようだ。
 しかしながら、スポーツ新聞だけでも情報量は膨大に溢れている。しかも、新聞の表裏に残しておきたい記事がある場合は困ってしまう。余程のことがない限り、コピーを取ろうとまでは思わんしね。

 という訳で、僕は今年から開き直った。必要最小限の記事のみをスクラップしようと。
 野球に関して言えば、対象はアマチュア野球に絞る。アマチュア野球の記事が新聞の表裏にまたがるということは、まずあり得へん。ベタ記事(10〜20行程度の雑感)が主で、あとはテーブルスコアか特記事項(記録達成や日程変更)くらい。これに見聞きした情報のメモ書きを添えれば、それなりに充実して来るもの。これまでにペタペタと、ノートに貼り付けるだけで疲れ果て、満足していたものよりは正しい!?スクラップになる。
 あとは、早く作業に移す。スクラップ程、溜めてしまうことで億劫になるものはない。とにもかくにも、スポーツ新聞を読み終えたら、即スクラップ。今のところ、何とか実践出来ている次第。

 プロ野球の記事に関しては『週刊ベースボール』(ベースボールマガジン社)の“Weekly Game Results”、“Weekly Record File”、“編集部選定Weekly MIP”でカバー。これで大体の流れが分かるはずと思っている。


 最近、後藤武敏内野手(ライオンズ)が良い働きをしている。
 先日も大阪ドームのバファローズ−ライオンズでも代打で出場して、結果は右飛。でも、打席での集中力が半端ではなかった。食らい付いて、食らい付いて、10球くらいファウルで粘っていた。(この試合はスコアを付けておらず)
 だけど、いつまで『松坂世代』と、呼び続けるんやろうね?個人的にこの呼称はあまり好きでない。松坂大輔投手(ライオンズ)はメチャクチャ認めているけれども。


 野茂英雄投手(ドジャース)がジャイアンツ戦でメジャーリーグ通算100勝を達成。
 思えば、僕が就職活動をしている時。野茂の活躍で、スポーツ新聞社で英会話の試験を受けた記憶がある。スゴイよなぁ、厳しいメジャーリーグの舞台で、まだ一線級のバリバリ。今シーズンなんか開幕投手まで務めているんやもん。ただただ頭が下がる。


 4月6日に行なわれたMotoGP開幕戦(鈴鹿サーキット)での転倒事故で負傷。意識が戻らぬまま2輪レーサー・加藤大治郎が帰らぬ人となった。合掌。
 僕はあまりモータースポーツには詳しくないのだが、加藤の顔と名前。そして、実力者であるということだけは辛うじて理解していた。
 事故のことは、とあるサイトでの知人のカキコで知る。
 また、『Number』(文藝春秋)の《緊急メッセージ・加藤大治郎のいないサーキットなんて》も読んでいただけに、気掛かりであった。尚、加藤は子供(第二子、長女)が生まれたばかり…。
 私的なことではあるが、僕が会社でサラリーマンをしていた頃に仲の良かった同期(配属支店も一緒)も同じような運命(彼は急性心筋梗塞による病死、享年25歳)を辿った。なぜ、そんな目に遭ってしまうのだろう?苦労しながらも、本当の幸福をこれから掴もうとしているのに。胸が痛むよ…。

星取表

2003年4月23日
 う〜ん、GW前進行で各社の締切が迫っている…。
 2月中旬以降、こんなに“引き篭もる”のは初めてではないだろうか。でも、なんとか一段落。ようやく日記に取り掛かれる。

 4月〜5月、9月〜10月は主に大学野球リーグ戦(関西学生、関西六大学)の観戦に割かれる。それは、春、秋季刊の『大学野球 増刊号』(ベースボールマガジン社)の準備でもある。注目選手の取材は勿論、リーグ戦展望(これ、簡単そうだが…意外に難しくて苦労する)の依頼が予想出来るから。
 他にも、関西圏の大学野球には近畿学生、阪神大学、京滋大学のリーグがあるのだけれども、スケジュール的、予算的などで、残念ながら手が回らないというのが現状。この問題は来年くらいまでには解消しないとイケナイ。

 試合を観に行っても、行かなくても。スポーツ新聞で、試合結果やテーブルスコアを要チェック。そして、昨日の日記にも書いたような形として残すことで、有効な資料になる。まだ試行錯誤の段階ではあるが、近い将来、役に立つと信じている。

 スクラップと併せて、星取表も(昨秋の終盤から)僕なりの形で作ることにした。
 連盟のHPなどでも分かることなのだけれども、更新が少しばかり遅いのと、確認するだけで終わってしまう恐れが多い。だから、“マイスタイル”を確立。いや、まだまだやなぁ。

 こんなことばかりしていると、なんか受験勉強をしている学生のような気分になる。まぁ、実際に、受験勉強らしい受験勉強をした経験はないんやけれども(苦笑)。
 参考書に目を通したり、過去問題を入手するのは難しいことではない。ただ、それだけでは自身の“血や肉”にはならないのだろうな。現在、このような仕事に就いて、それを実感出来るようになった。もっと早く気付かんと、もう30歳目前やで…。

企画書

2003年4月24日
 やっと落ち着いて来た。しかし、やることは山のようにある。
 4月27〜28日(1勝1敗の場合は5月1日に舞島)の関西六大学・“産龍戦”(西京極球場、京都産業大−龍谷大)観戦までに片付けたいけれども。多分、無理やろうなぁ…^_^;

 まずは出版に向けての準備。(って、全く具体化はされていないが)
 現在、自身の実力のなさは抜きにして、“本を出したくて、出したくて仕方がないモード”に突入している。

 某社編集者より
「そうですねぇ、企画書を出して下さい。前向きに検討したいと思いますんで」
 とのこと。
 企画書ねぇ…。
 とりあえず、候補作はリストアップしているので、コンセプトと購買層を明確にしなければならないのかな!?これは真剣に考えなくては。気合いが入る。
 あと、書き下ろしの構想ネタも詰めて、仕上げる必要もあり。


 この日記にも度々、登場。昨年末の『野球狂のネタ 〜遠征』(関西テレビ)などでお世話になっているメディアプルポ・松本浩よりメールが届く。

《メール要約》
 関西テレビに企画書を出したところ、感触の良いものがありました。
(以下、番組内容)
 そのように考えておりますので、
 スポーツライター・シマジョーさんのお力を貸して戴ければ嬉しいです。
 実際の収録スケジュールなどは全く決まっていませんが、
 最終の企画書を提出して、実現させて行きたいと思います。
 勿論、その時は構成で入って下さいね。

 う〜ん、面白すぎる。すぐに松本へ電話連絡。
「まぁ、そんな感じなんですわ。時期的にも読めていないんですけれどもね。あと、数字的(視聴率)なものもあるから、特番よりはレギュラーで。なんて思っていますけれども、まずは特番になるんちゃいますかね」
 と、松本。
 テレビ番組を作ることに関しては、ズブの素人である僕。でも、そういう機会に恵まれるのならば、制作者、出演者、視聴者が楽しめる番組にしたい。←柄にもなく、優等生的発言…。
 才能のある、なしは別にして、僕はこういう作業(仕事)が好きである。だから、スポーツライターという仕事を選んでいるのだろう。

 こんな具合に、しばらくは企画書と付き合い、格闘する日々になりそうだ。それで、自身の可能性が拓けると思えば、苦痛ではない。楽しみながら、適当に頑張ろ〜うっ!と。


 ちょっと流動的だが、もしかしたら今夜(24日の夜)。某球団の編成(スカウト)と会うかも知れない。連絡待ちっす。


 今年のプロ野球―。
 ビッグイニング(1イニングの大量得点)、大逆転が多いような気がする。深いなぁ…。

 本日の日記―。
 某社とか某球団。また、番組内容を伏せたり…。多少、歯切れが悪い。
 ただ、やっぱり書けへんものは書けへん。(現時点で)御容赦の程を。

>松本さん
 勝手にメールの要約を載せてしまい、申し訳ないです。
 面白い展開になることを期待しています。
 それにしても、
『石毛監督(あっ、もう元監督なんか…)の行く末を適当に考える会』を開催って…(苦笑)。
 是非、参加させて戴きます。
(参加メンバーはいつもの面々ですよね?)
 他の議題を考えることも忘れずに。
 まず、高津臣吾投手(スワローズ)の偉業を褒め称えたい。
 一口に“230セーブ達成日本新記録”とは言うが、スゴイ数字である。僕だって、この日記を230日も書いていない。←次元、違いすぎやん(苦笑)。
 クローザーとして、来る日も、来る日もマウンドに上がる。肉体的疲労は勿論、精神的重圧。殊に、勝試合を引っ繰り返された時。結果的に、高津以前に投げていた投手の勝ち星を消してしまった場合は普通の精神状態ではいられないはずだ。
 昨年頃から、僕は
「高津の神通力も落ちて来たなぁ」
 と、感じていたものだが、撤回。激務に耐えながらの記録達成には頭が下がる。今後も地道に記録を伸ばして行って欲しい。
 しかし、不思議なものだ。高津はスワローズ入団当時、3位指名(90年秋)の評価も
「えっ、マジで!???」
 というようなリアクション。寝耳に水であったと聞く。
 この年の注目選手は高津と亜細亜大で同期のエース・小池秀郎投手(オリオンズの1位指名拒否、→松下電器→バファローズ→ドラゴンズ→バファローズ)、前年にホークス入りを拒否した元木大介内野手(ジャイアンツ)に始まり、岡林洋一投手(スワローズ)、湯舟敏郎投手(タイガース→バファローズ)、関川浩一捕手(当時、現外野手、タイガース→ドラゴンズ)、長谷川滋利投手(ブルーウェーブ→マリナーズ)など…。非常に豪華な面々。実は、今の高津の大活躍に驚いているのは、スワローズの編成(スカウト)やったりしてね。


 ブルーウェーブが石毛宏典監督を電撃解任。シーズンが始まって、僅か20試合での決断は納得が行くような?行かないような?
 確かに、監督の責任もあるだろうが、野球は根本的に選手がやるものだ。監督を代えて、勝てるチームに変貌するのならば、苦労はない。ブルーウェーブにとって、この解任劇がプラスになるようにはあまり思えない。
 それはフロント主導と言われながらも、コーチングスタッフにも石毛の引き連れて来た顔ぶれも数人、見当たることも関係。今シーズン終了まではリリースされることはないと思うが、シーズンオフには…。なんとも不安で、複雑な心境のままペナントレースを戦わなければならないはずだ。

 新監督には打撃コーチを務めていたレオン・リーが就任。これで、パ・リーグは外国人監督が2人になるんやね。
 レオンの新監督決定にあたっての経緯や内情は全く分からないので憶測になってしまうが…。暫定的な意味合いが強いように感じる。もう水面下では次の監督候補を探しているのではないか?
 と、ここで大胆予想!?(無責任発言???)ハズレた時は
「スミマセンでした」
 で済む話しだと思うので…。
 僕的にはブルーウェーブの次期監督の本命は田尾安志(野球評論家)だと睨んでいる。
 前監督の仰木彬は呼ばない(呼べない)と思うし、他にこれといった候補者が思い浮かばない。“阪急ブレーブスOB”にもこだわらなさそうやしね。
 そこで、浮かび上がるのが田尾。ドラゴンズ→ライオンズ→タイガースと、ブレーブス、ブルーウェーブでプレーはしていないけれども、関西色(大阪出身)が強いうえにソフトなイメージ。また、評論家としての良し悪しを判断する材料にはならないが、シーズン前の順位予想だけはよく当たっている。
 そして、何よりも求められるのは指導者としての経験、力量なのだが。田尾は全日本代表チームで打撃コーチを務めたりしていて、その手腕は高評価されているようだ。田尾自身も監督業には就いてみたいと思っているやろうし。
 こんな根拠やけれども、なんか田尾に決まりそうな気がするなぁ。

 余談ながら、対抗は蓑田浩二。チームのしがらみがなければ、中村勝広、三村敏之、大島康徳あたりが穴になりそう。みんな監督経験者やしね。
 大穴はサーパスの縁で、東尾修!!!???高配当でっせ(笑)。←どうしても話しがそっち(ギャンブル系)へ行ってしまう…。
 鉄人・衣笠祥雄の監督も観たいなぁ。落合博満、門田博光の線はないでしょう。そうそう、中畑清は絶対にあり得へんわな。だって、石毛の先輩(駒沢大時代)やもん。
 マスターズリーグでの健在ぶりで“モーやん”こと小川享はいかがでしょう?ブルーウェーブの選手の打撃フォームがグニャングニャンになるはず。それはそれで観てみたい。
 以前にも書いたことがあるが、僕は体系的に文章を習ったことがない。だから、実は…自信がない。仮にもプロという立場なので、このようなことを公言してはイケナイんやけれどもね。
 この職業に就いてからは勉強になるので、同業他者の書いたモノは気に掛けているし、この日記を書き始めてからは他人の日記もよく目にするようになった。(残念なことに読書量は減っていますが…)
「なんで、この人はこんなに巧い文章が書けるんやろう?」
 正直、嫉妬を覚えることも多い。

 ボキャブラリーが貧困。これが僕の最大の悩み。
 頻繁に用いる好きなフレーズ、モノカキとしての型と言えば、聞こえは良いが…。無意識に使ってしまっているというのが実情である。(この日記なんかはヒドイもの…)
 これは現在、書き溜めたモノを整理しているので、よく分かる。
「おいおい、またかいな…その文章の締め(嘆)」
 そのようにツッコミを入れるのも疲れて来た。

 他には、校正能力に欠けるのも問題。
 言い訳になってしまうが…パソコンの画面で文章を作成していると、非常に視野が狭くなる。また、ミスタッチや同音異義語の文字変換に対する感覚も鈍くなる弊害が。
 まぁ、逆に、パソコンだからこそ、カット、ペースト、コピーを多用して、パズルのように文章を繋げることが出来る利点もある。この時代でなかったら、僕はモノカキにはなれなかったはずだ。

 あと、ついでに句読点でも迷う時がある…。

 ただ、才覚がないとは思わない(ようにしている)。
 ありがたいことに、こんな僕にも仕事の依頼があるうえに週刊誌で連載まで持たせて貰っている。そして、駄日記ながらも毎日、楽しみに!?目を通してくれる人もいる。それで
「僕には才覚がない」
 と、宣言してしまうのは、失礼になってしまうからだ。

 一応、僕の文章はリズムが良いらしい。これは本当によく言われる。でも、多少の意識はあっても、僕自身は気付いていない。不思議なものである。長所って、こんなものなんかな!?


 先日―。
『Number』(文藝春秋)にて、僕の大好きなスポーツライター・石田雄太がまとめたイチロー(マリナーズ)×アレックス・ロドリゲス(レンジャーズ)の対談を読んだのと、『こんなプロ野球が見たい』(学陽書房)を読み始めたので、メールを送った。すると、すぐに返信が。

 島尻さんの原稿も、拝読しております。
 独特の、選手に対する“愛”が溢れた視線を感じて、とても興味深く読んでおります。

 丁寧なメールの後半部に、このような言葉があった。
 多少の気遣いも感じられたが、このように感じて貰えるのは素直に嬉しいもの。


 恐らく、この仕事を続ける限り。自身の文章力や表現力に自問自答することであろう。
 ただ、その成長が遅くとも、稚拙であっても。いつまでも忘れることなく、根底には“愛”が溢れるモノを書いて行きたい。

 スポーツへの“愛”
 野球への“愛”
 選手への“愛”
 そして、我が分身である作品への“愛”


 このような日記を書くつもりはなかったんやけれどもなぁ。
 まぁ、こんな日もあるか(苦笑)。


 5月7日売りの『週刊ベースボール』(ベースボールマガジン社)に掲載される
《夢追人》この一球に想いを込めて(岡本晃投手/バファローズ)
 の校正も無事に終わる。
 色々と、資料などを揃えて下さった佐藤康夫(ベースボールマガジン社)に感謝である。
 そして、何よりも。
 シーズン中にも拘わらず、時間を割いてくれた岡本に大感謝。
 プロアマ問わずに野球場へ足を運ぶことで、実に、たくさんの人間と接する機会に恵まれる。
 選手、監督、コーチ、チーム関係者(広報、マネージャーなど)に始まり、野球評論家、テレビ、ラジオ、新聞といった報道に携わる面々。また、スカウトマンに選手の家族。足繁く、時間さえ見付ければ、野球場に足を運んでいる熱心な野球ファンもいる。

 大学野球の場合―。
「記者席に入って戴いても構わないですよ」
 関西学生、関西六大学の連盟委員は、記者バッチを持っていない僕に心遣いをしてくれる。でも、僕は記者席よりもスタンドで観る方が好きだ。ベンチワーク、ポジショニング、ブルペンの動きなどが分かりやすいのも大きな理由であるが、スタンドにいた方が触れ合いも多い。
 次に試合を控えている選手や(ウォーミングアップ前)マネージャーと雑談。試合を観ながらなので堅苦しい雰囲気にならないし、ちょっとした裏情報も仕入れることが出来る。
 スカウトマンの何気ない一言、表情も聞き読み取れるのも貴重。
 また、選手の家族よりお弁当や缶コーヒーを戴いた時は素直に嬉しいし、方々に足を運んでいる野球ファンからの情報は非常に為になるものだ。

 よく会う顔馴染の野球ファン。詳細なスコアを付けている人間もいれば、気ままに試合を楽しんでいる人間もいる。本当、みんな感心する程にネタが溢れ出て来る事情通。マジで同業者じゃなくて良かったと、いつも思う(笑)。
 ただ、根っこはみんな同じ。野球を心の底から好きなのである。

 この日記のタイトルは『野球ノ歩キ方』である。
 気付いているかも知れないが、あの海外旅行の定番本『地球の歩き方』(ダイヤモンド・ビッグ社)を引っ掛けている(パクった)…一字違い。とりあえず、ひらがな部はカタカナに変えているけれども(苦笑)。
 しかし、他にも訳がある。

 まずは、野球の観戦術を考えたいということだ。
 これも再三に渡って書いているのだけれども…勝った、負けた。打った、打てなかった。抑えた、抑えられなかった。というような結果以上に、グラウンドに流れている空気を感じることで野球はもっと面白くなる。よくブルーウェーブの編成・谷村智啓に
「シマちゃんよぉ、どんな試合展開になると思う?この場面では何が考えられる?何が恐い?」
 と、穏やかな口調ではあるけれども、核心に迫る問いを不意に投げ掛けられる。
「そうですねぇ…」
 野球に関して海千山千のツワモノに応えるのは恐れ多いのだけれども、尋ねられたからには僕なりの見解を述べる。
「やっぱり、そう思うか」
「まだまだ甘いわな」
 谷村の返事は、その時々によって異なるが、正解というものはない。僕はそう思っている。
結果的に、発言したような展開になる。野球にはセオリーというものもあるし、何よりも空気を感じる経験を積んでいれば。それはそんなに難しいことではない。知らず知らずのうちに、野球が読めるようになるのである。だけど、僕は占い師や予想屋ではないので“アタリ”、“ハズレ”に一喜一憂することはない。野球には(野球だけではないが)空気を打ち破る要素が唐突に発生するのも醍醐味。それが、本塁打や三振であることもあれば、平凡な内野ゴロの時もある。何の変哲もない1球の牽制球、タイムを取るタイミングだったりもする。だから、飽きることがなく、野球にハマってしまうのだろう。

 ただ、上記の観戦術だけを究めたい訳でもない。どちらかと言えば、それ以外の。冒頭に述べた野球が好きで仕方のない人間との触れ合いを追求したい気持ちの方が強い。野球と付き合って、得ることはたくさんある。人生の大きなヒントになることも。僕なんて、幸せなことに仕事にまでなっている。

 いつまで続くか分からない。僕の『野球ノ歩キ方』はアテのない旅になることは必至。終章を書き綴ることなく、この旅を終える可能性も高い。(まぁ、その際は棺に何を入れて貰おう?)それでも、何かを知りたい、感じたい、見出したい。上手く説明出来ないけれども、そんなところだ。


 最近、色々なHPの掲示板やメールにて
「もしかして、シマジョーさんでした?」
 といったような内容のモノが、以前にも増して多くなっている。
「人違いだったら」
「仕事の邪魔をしてはイケナイ」
「日記のイメージと重ならない」
「外見が恐そうだったので遠慮しました」←おいおい!
 様々な声が。
 えぇ、日焼けして、無駄にデカイ物体。よくサングラスもしています。あと、やたら各校のマネージャーを捕まえている。尚、全く恐くありません。
 お気軽に声を掛けて貰えれば幸い。結構、愛想は良い方(と言うか、シャベリ)。出来れば、イニングか試合の合間に。
 本日は西京極球場(関西六大学リーグ、京都産業大×龍谷大)に出没予定。

 関西六大学リーグの“産龍戦”(京都産業大−龍谷大)を快晴の西京極球場にて観戦。
 う〜ん、光っていたのは市来悟内野手(京都産業大)と本郷峻介内野手(龍谷大)。
 市来は何とも言えない雰囲気があり、打席での見送り方(球の)がスゴク良い。ちょっと“こすり気味”やったけれども、球を追い掛けずにシッカリ回転。とてもルーキーには見えない。
 本郷は大柄ながら、身のこなしが軽やか。試合の中では勿論、試合前のノックでもそれがよく分かる。足も速そうだし、打撃も高橋由伸外野手(ジャイアンツ)チックな感じで、柔らかい。あとは力強さかな。

 試合の方は―。
 1回表:京都産業大の攻撃、4番・岸俊之内野手の左翼線二塁打で先制。
今春の齋藤信介投手(龍谷大)は腕が前に出て来ない。だから、引っ掛かる球が多い。
 4回裏:龍谷大の攻撃、射場和成内野手と本郷の適時打で2点を奪って、逆転。
 6回表:京都産業大の攻撃、竹内寛史内野手のバント安打を皮切りに、3本の安打を積み重ねて同点に追い付く。
 8回表:京都産業大の攻撃、龍谷大の失策を足掛かりに二死走者2塁。だが、救援の下口哲也を攻略出来ずに無得点。
 9回裏:龍谷大の攻撃、遊撃手の失策、犠打、敬遠策、パスボール、敬遠策。一死満塁でサヨナラの好機も、槙原伸匡内野手の打球は二塁手の真正面で4−2−3のホームゲッツー…。延長戦に突入する。

 11回表:京都産業大の攻撃、一死後、市来が右前安打。内野ゴロを挟んだ後に死球で、二死1、2塁。ここで、本来は5番を打つ代打・堀裕之内野手の登場。下口の外角ストレートを叩くと、打球は速い球足で中堅前へ。だが、2塁走者・市来のスタートが良くなかった。龍谷大の中堅手・川原功久外野手が捕球態勢に入ろうとした時、まだ三塁キャンバスを回っていない。三塁ベースコーチは本塁突入を指示するが、タイミングは完全にアウト。でも、ここで“まさか”である。守備には定評のある川原が打球に触れることなく後逸。記録はワンヒットワンエラー。打球は転々と、センターフェンス際まで転がり、打者走者の堀までもが本塁生還。幸運な3得点を挙げた。

 12回表:龍谷大の攻撃、失策で走者を出すも、最後の打者・本郷が見逃しの三球三振で試合終了。(ちょっとボールっぽかったけれどもな、外角いっぱい)京都産業大の森田竜平投手は緩い球を効果的に使い、完投勝利。今シーズン4勝目となり、山下永吉投手(大阪学院大)に並ぶ。

 分からんもんやねぇ。ホームゲッツーに名手の後逸。野球の恐さと面白さを再認識した1日。

「我慢に、我慢を重ねての代打・堀でした。川原君が逸らしたんは予想外だったけれども、堀が見事に、ベンチの期待に応えてくれました」
 とは、試合後の京都産業大・勝村法彦監督の弁。
 尚、余談ながら、勝村監督の試合前ノックはメッチャ巧かった。

 試合後、光原逸裕投手(京都産業大→JR東海)や柿内康平(前・京都産業大主務)らと話す。みんな、礼儀正しくて良い子たちだ。
 また、
「こんなはずじゃなかった。悔しいっす。次こそ頑張りますよ。同志社大の渡辺君(亮投手)にも負けたくないですから」
 齋藤はアイシングをしながら、わざわざ!?僕の姿を探してくれた。
「1本は出たんですけれども…」
 射場も渋い顔。
 この敗戦で、ますます苦しくなった(優勝争いから脱落しそう)龍谷大。でも、今日の戦いで真価が問われる。健闘を祈る。

 帰りの電車は、ブルーウェーブ編成・小林晋哉と雑談。
 色々な話しをしたが…昨秋のドラフト会議、自由獲得枠から見送られた某投手の話題で盛り上がる。


 帰宅後、夕食を済ませ、ベッドに寝そべりながらプロ野球のナイター中継(ベイスターズ−ジャイアンツ)を観戦する。試合中盤まで、ベイスターズ・斎藤隆投手の好投で3−0と、ベイスターズ優勢を観つつも、僕は空腹が満たされたのと、昼間の疲れでしばしの“うたた寝”。嗚呼、心地良い。
 ところが、目が覚ますと8回表二死で3−3になっているではないか。しかも、尚もジャイアンツの攻撃は続き、計10得点のビッグイニング…。これまた、分からんもんやねぇ、野球って。

 スポーツライターの島尻譲〜
 野球を観てぇ
 分からんもんやねぇ〜と、思った1日
 ↑『世界ウルルン滞在記』(TBS系)のナレーション・下條アトム風に…。


 メディアプルポ・松本より、再度、メール。
 内容は“野球様”開催の件。討論しなければイケナイ議題は山積みのようである。
 差し当たり、僕も思い付いた議題数点と出席の旨を返信。
 それでも、飽き足らずに…。
 放送作家・森脇尚志のHP(http://lovemac.gaiax.com/home/morimori/main)掲示板にカキコ。
 恐らく、5月2日の夜。野球狂による“野球様”の宴は梅田で熱く燃えるはずっ!良かった、日記のネタにもなる(笑)。


 4月25日の日記に書いた件。谷澤健一(野球評論家)も候補に挙げておきます。

2回生好投手

2003年4月29日
 昨日も西京極球場へ。
“産龍戦”(龍谷大2−1京都産業大)は良い試合であった。両校、登板した2回生投手が実に、将来性豊か。

 龍谷大の先発・井村裕介投手は、左上手から角度のあるストレート、キレのあるスライダー。そして、縦に割れる大きなカーブが武器。テークバックが小さいのは和田毅投手(ホークス)を意識しているんかな?あと、右打者への膝元に来るクロスボールの角度があれば、もっと打ち難い投手になるであろう。貴重な左腕であるのでプロも注目すること必至。
 リーグは違うが、試合を観に来ていた嶋岡孝太内野手(立命館大)も
「タイミングが取り辛そうっすね」
 そう語っていた。

 かたや京都産業大の先発・平野佳寿投手は、個人的に昨秋から注目している。2戦目の先発を任せられることになって、若干、制球重視なのか?やや抑え気味ではあるのは残念だが、バランスの良さは魅力だ。試合経験を積み、社会人野球の練習などに参加することでもっと伸びるのではないだろうか。
 平野は前述した嶋岡の高校(鳥羽高)の後輩でもあり、
「高校時代はエースじゃなかったんですけれども、良い投手ですよ。頑張って欲しい」
 と、エールを送られていた。
 課題の立ち上がりは丁寧にコーナーを突いていたが、3回に球が高目に浮く。これが致命傷となり、2点を失い…敗戦投手。しかし、それ以外の要所は粘りでカバー。タイプ的に西口文也投手(ライオンズ)みたいなスタイルを目指して欲しいと、思う。

 井村を救援した柳瀬明宏投手は球質が重そう。ストレートに力がある。3イニングで四球を1つ与えただけで、京都産業大打線をほぼ完璧にねじ伏せた。
緩いスライダー、カーブでカウントを整えられるのも強味。贅沢を言えば、正統派なだけに…もう少しアクが強くても良いかな。とにかく期待の投手である。

 1試合のみの観戦で、こんなに楽しみな投手を観たのは久し振りのこと。得した気分だ。


 夜は僕の知人・I氏が経営している今津のバーにて、某球団の某スカウトと一献。野球談義に花が咲き、有意義な時間は瞬く間に過ぎた。
 帰宅時はI氏の“赤ボルボ”で送って貰い、タクシー代が浮く。
ホンマにありがとうございました。

 高校野球や社会人野球の地方大会も真っ盛り。日頃、“現場至上主義”を主張している僕ですが…少しは家で書き仕事もしないと(苦笑)。単なる野球観戦者になってしまう。この辺の見極めが難しいっす。
 世間一般のGW期間は気が向いた時に限り、どこかの球場へ足を運ぶことにしよう。
 でも、今日から始まるJABA京都大会(社会人野球)には行っとくべきやったなぁ。少々の後悔をしつつ日記を更新。
 え〜っ、またまた…パニック状態。テンパっている。
 やることが多すぎて、頭の中が全く整理出来ない。野球界のニュースもテンコ盛り。朝もゆっくりと、マリナーズ6−0ヤンキースを観られなかった。(観てはいたのだけれどもね)
 ちなみにイチロー外野手は(マリナーズ)は4打数1安打。4打席目にセーフティーバントを三塁線に決める。あとは右翼線ファウルフライを好捕したのはさすが。それにしても、ヤンキースタジアムって、ファウルゾーンが狭すぎ…。
 松井秀喜外野手(ヤンキース)は5打数1安打。最終回に長谷川滋利投手(マリナーズ)から中前打を放つ。ちょっとバットの先っぽやったけれども。

 また、世間はGWの真っ只中。日頃、時間を作れない知人と会う機会も多くなっている。今日もこれから食事に行く。
「正直、シンドイ…」←このセリフ、堂本剛より多用しているかも!?

 昨日のプロ野球だけでも、
☆松坂大輔投手(ライオンズ)と新垣渚投手(ホークス)の投げ合い
☆川相昌広内野手(ジャイアンツ)、地味に犠打で世界記録更新へあと4
☆カープ、サヨナラで5割
☆レオン・リー新監督(ブルーウェーブ)2連勝
☆ベイスターズ驚異の借金14(尚、パ・リーグ最下位のブルーウェーブは5)
☆高校時代のチームメート・広池浩司投手(カープ)がウェスタンリーグ(タイガース戦)で完封勝利で3勝目。一軍間近!???
 などなど…。

 まぁ、個人的には?木大成内野手(ライオンズ)の決勝本塁打に興味津々かな!? 3月14日の日記を参照して貰えれば、分かるのでは。

 明らかに手抜きであるが…。本日はこれで御勘弁を。

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