美学

2004年3月10日
 長嶋茂雄が体調不良を訴えて、東京女子医大に緊急入院してから本日で7日目。脳梗塞と診断され、右半身に軽い麻痺などの症状はあるようだが、報道で知る限りは回復の兆候も見られているとのこと。

「ミスターで行くべきだ。必ず回復するよ」
「今はそういう話題を検討する段階ではない」
「星野(仙一、タイガースSD)、原(辰徳、前ジャイアンツ監督)という線もある」
「コーチングスタッフからの内部昇格が妥当であろう」
 などは全日本代表チーム(アテネ五輪)の監督人事に関わる世論、一般論。

 この数年間は色々と課題もあった中で“長嶋JAPAN”という体制を整えながら動いて来た。だから、基本的には“長嶋続投”が本筋のように思える。しかし、決して楽観出来るような現況でないことも充分に認識しなくてはいけない。

 長嶋の病状が快方へ向かうことは何よりであるが、本当にこれまでのように指揮を執ることが出来るのか?という観点からは正直、不安と疑問が付きまとうことになる。それならば、少しでも早く今後の体制を明白にするべき。当然、長嶋の意思、立場も尊重するということを忘れないで。

 ここからはあくまでも僕の推測になるが。長嶋は全日本代表チームの監督を自ら辞退するのではないかと踏んでいる。

 現役時代から“燃える男”と称され、球界のみにとどまらない国民的大スター。
 そして、
「野球とは人生そのものだ」
 長嶋本人が語るように、野球に懸ける想いは常人では計り知れないもの。当然、今回のアテネ五輪に対する情熱も同様で、日本球界の今後を占うと尽力していた。
 しかし、このような状況になって、長嶋が全日本代表チームの監督に執着するとは思えない。

 今では長嶋の眼鏡姿は見慣れた感があるが、
「世間の“長嶋茂雄”のイメージを壊すことになる」
 と、一時期は人前で眼鏡を使用することを頑なに拒んでいたという事実がある。
 年齢を重ね、視力が衰えて行く。通常ならば、
「しゃあないな、眼鏡でも掛けるか」
 で済む話し。だが、長嶋は“長嶋茂雄”であるが故に…人前で眼鏡を使用するのもためらいを覚えていたのだ。

 現在、顔面の右側にも多少の表情の歪みが生じていると報じられている。
 カッコ付ける、付けないの次元ではなく、長嶋自身がこのような痛々しさにも似たイメージを引きずったまま全日本の指揮官として表舞台に出ることを嫌うような気がしてならない。また、逆にそのような姿で戦う長嶋を見たいのか?僕ならば首を横に振る。

 いつも明るく朗らか、太陽のような男。それがミスターの美学。それに沿うのか、反するのかを判断するのは長嶋自身。よって外野が“ヤンヤ”言わずとも早々に結論は導かれるはずであろう。(まぁ、僕もこういうことを書いている時点で“ヤンヤ”言うてるんですけどね…)

 末筆になりましたが。
 大スターという宿命に左右されることなく。
 早期の御回復を心よりお祈りしております。

***************
>ベースボールマガジン社・小林光男
“週ベ”の編集後記で  『野球狂のネタ5』(関西テレビ)のことを書いてくれて、ドーモありがとうなのです。
 ビデオはちゃんと送りますので楽しみにしていて下さい。

>ともじい〜さん
 本日は御丁寧にありがとうございました。
 僕もインターネットとかで調べてみました。
 とりあえず、先方がどこまで本気なのかも分からないので…。
 また、関心があるような返事を貰ったら、連絡致します。

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