街中に

2003年3月10日
 間もなく3月も半ばだと言うのに、寒すぎる…。昨日も小雪が散ら付いていたっけ。
 体の芯から冷え切ったので、半身浴で温まる。浴室に斜め読みをしたままであった『Number』(文藝春秋)571号を持ち込み、熟読。おかげで汗ダクになったよ(^O^)
 個人的好みの問題。あと、親交もあるからだろうが、僕は雄太さん(石田雄太)の文章が大好きだ。雄太さんの文章には優しさ、人柄の良さ、心のゆとりなどを随所で感じることが出来る。独りよがりでないと言うか、押し付けがないような気がするのだ。
 イチロー外野手(マリナーズ)、松坂大輔投手(ライオンズ)らが
「雄太さんのインタビューだったら受けますよ」
 的なスタイルであるのも、納得。頷かざるを得ない。

 まだまだ、僕は未熟者。雄太さんのレベルには程遠いのは百も承知。しかし、僕も今のところはスポーツライティングという分野で生きている。一人でも多くの読者に
「なんとなくだけれども、コイツの文章が好きなんだよなぁ」
 と、思って貰えるように頑張りたいものである。

 昨夏、梅田から阪急神戸線に乗った時。隣の座席に腰を下ろしていた大学生風の男性が『Sportiva』(集英社)を手にしていた。しかも、僕が寄稿した特集のところを読んでいるではないか!
 僕も文庫本を読んでいたのだが、関心は完全に彼の方へ向いていた。彼のリアクションが気になって仕方がない。そりゃ、そうだろう。社交辞令の必要もない、読者の反応が生で分かる絶好の機会なのだから。

 特筆するようなリアクションはなかったが、彼は僕の書いた文章を読み飛ばすことなく熱心に読んでくれていた!??? それが、とても嬉しかった。
「実はねぇ、それを書いたの僕なんですよ」
 その言葉が何度も口から出掛かったが、電車は西宮北口に到着。僕は大人しく下車する。彼はどこまで電車に乗って行くのだろう?岡本か?三宮か? ホームから一方的に、まだ『Sportiva』を読んでいる(当然、次の読み物を読み始めていると思われる)彼のことを見送った。


 昨日 聴かせた 僕の歌 街中に流れてる〜♪
(THE BOOM『星のラブレター』作詞・作曲/宮沢和史より)
 というフレーズとメロディーが、不意に頭の中を駆け抜けた。そして、

 昨日 書いてた 僕の文 街中に溢れてる〜♪
 と、無理矢理にこじつけてみる。

 まぁ、そんなことはあり得ないだろうが、少しでもそれに近付けるように精進あるのみだ。

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