重症だ…(*_*)

2003年1月7日
 パソコンとにらめっこする時間が増えた。単純に“お正月ボケボケ期間”と比較しているだけであるが。
 今日も、とある人物の代筆(ゴーストライターってやつです)をしている原稿を入れなければならない。まだ、何をテーマに書くのかも決めていないうえに、とある人物は海外旅行中。
「う〜ん…。どないしよう???」
 頭を抱えながら、無駄に時間を費やすのは勿体ないので、まずは日記を。でも、日記のネタも思い浮かばん…。レンタルしているビデオとDVDも観終わったので、返しに行こうかな。
「嗚呼、現実逃避…」

 体系的に文章を学んだことのない僕であるが、『ヤングマガジン』(講談社)の副編集長・今井和美は唯一の“師匠”と呼んで良いだろう。文筆に関わる最低限の“イロハ”を教えてくれた。その今井が
「“文章を書く”という作業は、非常にエネルギーを要することなんだよ」
 と、話してくれたのを思い出す。

 締切が明日の夕方だとしよう。2日くらい前から
「早く片付けなアカンなぁ」
 その気持ちだけは強いので“文章を書く”準備だけは整っている。早々にWordを開き、新規作成の画面を出す。タイトルも入力して、保存するのだが…。キーボードを叩く指が全く動かない。そして、僕は“現実逃避”に走るのである。ビデオを観たり、本を読んだり。時には、部屋の掃除や洗濯まで始めてしまう始末だ。そう、僕は準備を整えてから、ゴッツイ時間が掛かる人間なのである。でも、基本的にズーッと“文章を書く”ことだけは頭から離れない。絶えず、頭の中の原稿用紙にペンを走らせている。が、その原稿用紙はグチャグチャに丸められて、ゴミ箱に放り捨てられるばかり。結局、書き始めるのは締切の数時間前ということも少なくない。まぁ、締切だけは落としたことないですけれども。
 取材が終わり、帰宅する電車の中。いや、取材の最中であっても
「どないして書き始めようかなぁ…」
 そのことで頭がいっぱいである。口を真一文字に結び、髪の毛を触っていたならば、僕は間違いなく悩んでいるはずだ。

 今井の“イロハ”の一つに
「最初の1行目が勝負なんだよ。どんなに結論が良くても、出足がツマラナイと、誰も読んでくれないんだ」
 というのがある。確かに、僕が他人の文章を読む時でも、冒頭のワンセンテンスに吸い寄せられて
「おっ、どんなことが書いてあるんやろう」
 と、読み込んで行くものだ。

 冒頭のワンセンテンスが決まれば、意外とスラスラ書けるものである。“文章の全体像”はすぐにイメージ出来るのだから。この点に関しては、自信がある。そうでなければ、文筆を生業として選択しないだろう。

「文章を書くのって、大変でしょう」
 よく周囲から言われる。いやいや、厳密に言うと“文章を書き始める”までが大変なのです。僕の場合は。ホンマにエネルギーを要します。

 今週末から取材の依頼が入っている。また、仕事抜きでもアンテナを張り巡らさなければならない時期だ。冒頭のワンセンテンスに悩まされる日々が続く。しかし、それもまた良し。なんとなく書き始めた時よりも“文章を書く”実感があり、楽しい。ただ、現在はそれよりも“お正月ボケボケ期間”にスッカリ染まり切ってしまった頭を切り換えなければイケナイ。“文章の全体像”すら見えて来ない。重症だ…(*_*)

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